腋臭症・多汗症 皮弁法(剪除法)
腋臭症・多汗症の治療は、健康保険に加入している方であれば保険が適用になることが多く、わきが手術は厚生労働省に病気として認められています。
腋臭症・多汗症の保険治療である皮弁法(剪除法)は、最小限の傷でワキ汗・わきがの原因となるアポクリン腺を80%以上除去することができます。
皮弁法(剪除法)は保険適用外の自費診療で行われているボトックス治療やシェービング法より、ワキ汗・わきがに対する有効性が高いことがわかっています。
博多もへじのクリニックの切開施術には、元心臓外科医の技術力と繊細さが活かされています。
このような方におすすめ
- わき汗でお悩みの方
- わきがでお悩みの方
- 鼻を近づけなくてもわきのにおいが気になる方
- 保険診療でのわきが治療をご希望の方
腋臭症・多汗症の手術方法
皮弁法(剪除法)
シワに一致するようにワキの皮膚を数cm切開し、直視下にアポクリン腺を除去する手術です。
切開する手術ですが、傷がワキのしわの一部になるように切開するため時間とともにほぼ目立たなくなります。
施術について
| 施術時間 | およそ40分 |
| ダウンタイム | 1週間程度(ピークは2~3日程度) |
| 抜糸 | あり(術後1週間前後に) |
| 麻酔 | 局所麻酔 静脈麻酔 ※ご希望の場合 |
| リスク | 感染、創癒合不良、血管損傷、神経損傷、出血、血腫など |
| 施術を 受けられない人 |
妊娠中の方 出血性疾患 抗凝固剤内服中 局所麻酔アレルギー ※医師の診察時の判断により治療できない場合があります。 |
FAQ
ワキガ手術が保険適用となる条件としては、ワキガ(腋臭症)が原因で日常生活に精神的・社会的な支障をきたしている場合です。
当院では塗り薬によるワキ汗治療として、原発性腋窩多汗症治療剤エクロック®ゲルを処方しています。
エクロック®ゲルはワキガの根本治療ではなく、ワキの多汗症に効果が期待できる塗り薬です。
すべてのワキ汗の方に適応になるわけではないため、エクロック®ゲルの処方には医師の診察が必要です。
ワキガ手術は思春期が終わった後に受けるのがよいです。
わきがのニオイの原因となるアポクリン腺は思春期に増えますので、思春期より前に手術を受けても再発する可能性が高いです。思春期が終わるまではワキボトックス注射の検討や制汗剤でお過ごしいただくことをおすすめしています。
ワキガ手術後の圧迫固定は必須です。
手術後の圧迫固定には、アポクリン腺を除去したスペースに体液や血液が溜まらないようにする働きがあります。
ラジオ体操や手を上にあげるような運動などは、ワキガ手術をして1週間後以降から可能です。
わきが治療の皮弁法(剪除法)はわきがの治療として広く知られていますが、多汗症の治療にはあまり適していないとされています。
そのため、多汗症の治療目的で皮弁法(剪除法)を受ける場合は保険適用にならないケースが多いです。
腋臭症・多汗症料金
※価格は全て税込です。
1割負担、3割負担である場合のおおよその手術費用です。上記以外にも初診料・再診料・処方料などがかかります。
多汗症(エクロック®ゲル)
エクロック®ゲルは2020年11月に日本で初めて保険適用を認められた腋窩多汗症の症状を改善する塗り薬です。
エクロック®ゲルはエクリン汗腺の交感神経から発汗の指令を受け取る部分をブロックすることで発汗を抑える働きがあります。
1日1回、乾いた清潔なワキに塗布することで、数日から数週間にかけて徐々に発汗量の減少が認められ多汗症への効果が期待できます。
一方、エクロック®ゲルはアポクリン腺(ニオイの元となる汗を分泌する腺組織)への効果はありませんので、ワキガに対する効果としてはニオイそのものの解決ではなく、ニオイが周りに発散されづらくなる効果を期待することになります。
このような方におすすめ
- わき汗でお悩みの方
- 保険診療での多汗症治療をご希望の方
- わきがの臭いが周りに発散されるのを軽減したい方
エクロック®ゲルの使用法
エクロック®ゲル(原発性腋窩多汗症治療剤)
お風呂上がりなど、ワキを清潔にし水気をよく拭き取ります。
1日1回、就寝前などの決まった時間に左右のワキにエクロック®ゲルを塗布します。
なお、エクロック®ゲルはワキ汗専用に開発された治療薬のため、手や足、顔など、ワキ以外の部位には使用できません。
治療薬について
| リスク | 皮膚炎、かぶれ、湿疹、紅斑、赤み、そう痒感、かゆみ、口の渇き、排尿障害(尿が出にくい)、目のかすみなど |
| 使用できない人 | 妊娠中の方 授乳中の方 閉塞隅角緑内障の方 前立腺肥大などによる排尿障害がある方 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある方 排尿障害のある方(前立腺肥大症などを除く) |
FAQ
エクロック®ゲルはワキガの根本治療ではなく、ワキの多汗症に効果が期待できる塗り薬です。
汗をかくエクリン汗腺に作用し発汗を抑えるためワキガのニオイに対しては直接的な効果は限定的ですが、多量の汗を抑えることでニオイの原因となる汗の量も減るため、結果としてニオイが軽減される可能性があります。
エクロック®ゲルの効果は1日1回塗布することで約24時間持続し、最も効果を発現するのは塗布後約4時間です。
効果を持続させるためには毎日継続して塗布する必要があります。
エクロック®ゲルの使用は朝でも夜でもどちらでも大丈夫です。
ライフスタイルに合わせ毎日1回、決まった時間に塗布することが推奨されています。
エクロック®ゲルを塗り忘れてしまった場合は気付いた時点で塗布してください。
ただし、2回分を1度に塗布しないでください。
エクロック®ゲルはワキ汗専用に開発された治療薬のため、頭や顔、手足など、ワキ以外の部位には使用できません。
多汗症(エクロック®ゲル)料金
※価格は全て税込です。
3割負担である場合のおおよその費用です。上記以外にも初診料・再診料・処方料などがかかります。