(医療従事者向け)一番長持ちする二重埋没法って?
(1)長持ちする患者様の素因
・皮膚からROOFまでの構造体が薄いこと
・埋没糸にかかるような低位眼窩脂肪がないこと
・挙筋筋膜の機能がよいこと
・花粉症やアレルギー素因などの目をこする癖がないこと
(2)長持ちするための技術介入
①糸にかかる張力が粘膜側皮膚側で均等である
②糸の張力のイニシャルドロップを最小限にする
③皮下組織浅層、可能なら真皮に糸をかける
④眼輪筋を挫滅しない
⑤眼輪筋をライン下で可及的に除去する
①~⑤それぞれについて以下に最適な手法を挙げる。
①線留め、一糸多線状交叉が優れている
糸の張力=組織を切ってしまう力。糸をかける形は三角形(点留め)より四角形(線留め)、一糸多線状交叉が優れている。ただし一糸多線状交叉でも粘膜側を横通ししない場合は張力不均衡が生じうる。
②挙筋法、移行部法が優れている
糸の張力のイニシャルドロップは組織の切れてしまった量に比例する。糸は締めすぎないことが大事。瞼板法は眼球に触れる位置に糸をかけるためある程度の締めが必要になる。糸結びはシングルノット式結紮法が調節性に最も優れている。
③裏留めが優れている
埋没に使う針は湾曲している。湾曲の方向的に、表留めより裏留めで皮下組織浅層・真皮に糸を掛けやすい。皮膚弛緩のある症例、皮膚の厚みのある症例ではデザイン性にも関与してくる大事な要素。表留めについても術者が意識して浅い層に運針する努力をすることは可能。
④⑤相反する技術、どちらを選ぶかで両立はできない。
いわゆる自然癒着法の日韓での違いの一つ。④は日本式、⑤は韓国式。
日本式は埋没法を維持するための組織として眼輪筋を大切にする考え方、韓国式は埋没法でありながら切開法のような炎症性癒着を作る考え方。
腫れが強く出ること、シミュレーション通りに癒着が起こるとは限らない(デザイン再現性)ため、私は日本式を勧めている。
もへじのオリジナルの自然癒着法は①~④すべてを備えるように工夫されている。
院長 村田 将光
博多もへじのクリニック
診療科目/美容外科 美容皮膚科 形成外科 ※保険診療(眼瞼下垂)
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